集めた情報でうどんをうったよ
第2弾 「あやひかり」篇
地粉1㎏ 塩25g 水 適量 手粉適量
一通りお腹に麺をいれ、腹の虫がおさまったところで緊急ミーティングをおこなう。
テーマは「これが武蔵野うどんなのか」だ。
反省点と変更点を確認し、第2弾の調理に入ることにした。
今回の変更点は大きく3つ。塩分をかなり少なめにしたこと、そして、水を測らず入れまくったこと。最初のもろもろ状態の小麦粉を、なめらかにするように改良した。
また、第一弾では30分ほどしか寝かせなかった生地を、今度は倍の1時間ほど寝かせることに。
事前に各々が調査した武蔵野うどん店の味になるよう、万全の意気込みで臨む。

すると。こねる段階になったところで早速生地に大きな変化が!!!
や、柔らかい! 押すと、へこむ。
両手でこねられる!!!

そしてこちらも。皆に動揺が走る。
生地が、踏み込める……!
す、すごい……!
前回との感覚の違いにひたすら感動を覚える


思いのほか太くなってしまった前回の教訓を活かして、生地はできるだけ薄くし、さらに細心の注意を払って細く切っていく。
やっぱりいい感じ。

前回よりも多めのお湯を沸かした。さらに差し水をしながらゆでていく。
そして味見をしてみると!

……美味しい。これぞ、コシのある正当なうどんである。
なんて本当に、うどんなんだ!!

この瞬間、第1弾の味の思い出は吹き飛んだ。
うどん!! そんな言葉が漏れるほど、そして義務感からではなく、自然とうどんのもとへ手が伸びるほど。

最後に感動的なものを作ることに成功。
「これが武蔵野うどんだったのか……」

糧と一緒に美味しくいただき、第2弾は、大成功となった。

この記事は2017年4月に毎日新聞のサイトに掲載したものを再録しております。 内容、経歴などは掲載当時の情報となります。