若手が活躍!内外切抜通信社の秘密に迫る
1939年創業の「株式会社内外切抜通信社」。メディアから必要な情報を抽出する、
「キュレーション」の先駆けともいえる会社です。
75年以上も続く知られざる老舗企業でありながら、意外にも20代、30代の若手社員が活躍中です。
今回は30代の社員3名にお話をうかがうことで、老舗企業の秘密に迫ります。
新聞・雑誌・WEB・TV…さまざまなメディアを人が調査する会社
変わった社名ですね、どんな仕事をする会社なのですか?
河原その名の通り、新聞・雑誌の紙面を切り抜いて報告している会社で、近年はWEBニュースの調査もおこなっています。お客さまからご依頼いただいて、各種メディアに会社名や商品がどのように掲載されているかを調査したり、その記事の価値を算出・分析したりするサービスです。主なお客さまは企業広報の方やマーケティングに携わる方ですね。
調査では必ず人が読んで、必要な記事かどうかを確認しています。情報を切り抜く企業という感じでしょうか。
歴史ある会社ですよね。
小山この仕事はいわゆる「クリッピング」と呼ばれているのですが、1879年にフランスでクリッピング専門会社が誕生しています。日本でも1890年には同様の会社が創業しているんです。あまりメジャーではないですが、100年以上にわたって企業の情報収集を支えている業務です。

河原最近はネットで膨大な情報が集められますが、かえって必要な情報が見つけづらくなっています。情報を集め、適切なものを選択し、世界の様相を切り抜くという当社の業務は、「キュレーション」の先駆けでもあると思います。情報を点ではなく、面として立体化し、提供しています。
みなさんそれぞれの仕事内容は?
黒川私は新聞の調査、クリッピングをする部署で、業界専門紙の調査を担当しています。
お客さまからいただいた調査内容に該当する記事を、紙面を読んで探し、お届けする仕事です。媒体は実際に購入し、隅から隅まで目を通して調査します。
本当に読んでいるんですね?!
黒川調査の仕事は奥が深い職人のような作業です。新入社員には数か月間、マンツーマンで徒弟制度のように教えていきます。
ただキーワードを探す「検索」とは違い、その媒体の特徴や業界の潮流を知り、記事を書く記者の意図、露出させたいお客さまの目的を考えて読んで、はじめてクリッピングができます。