会社紹介
2016.08.01
社員紹介vol.4 働く母親 Tさん 制作部
制作部 雑誌グループ Tさん(33) 2007年入社
■働く母親として編み出してきた仕事術
2007年に入社し、新聞の調査部門に配属されたTさん。
大学で司書の資格を取っており、人の目で紙面を読んで調査する仕事は、レファレンス業務に近いものを感じているという。
2012年にはチームリ ーダーに抜擢され、クリッピングで活躍してきた。
現在、Tさんは3歳の息子を育てながら働いている。「最初から、子どもを持っても仕事は続けるつもりでした」と語るとおり、
10ヶ月の産休・育休を経て、2014年4月に職場復帰を果たした。
配属は雑誌の調査部門。雑誌は新聞に比べて発行のスパンが長く、速報の対応などタイトな〆切が求められる仕事が少ない。
その分、乳幼児を育てながら働きやすい部署だという。
周囲の理解も大きかった。復帰初日、直属の上司に「保育園から急な呼び出しがあるなど、ご迷惑をおかけするかもしれません」
と伝えたところ、「もちろんそういったことは織り込み済みです」と即答された。
最初の半年間は1時間の時短勤務とし、8時40分から15時40分までを勤務時間とした。
そこから半年毎に30分ずつ時間を伸ばし、現在、Tさんはフルタイムで仕事をこなしている。
「周りが助けてくれるからできている」と断るが、本人も工夫を重ねている。
「いつ周囲に仕事の引き継ぎを頼んでも問題ないように、仕事を中途半端に残さないようにしています。
例えば、雑誌は調査したあとに記事を切り抜く工程があるのですが、
その作業をこまめに行い、未処理の雑誌を何冊もためないようにしています」
連絡事項も詳細にメモを残し、次に作業に入る人がスムーズに取り掛かれるように気を配る。
さらに、その日の残り時間を意識して調査する雑誌の順番を変えるなど、限られた時間の中で成果をあげる努力を欠かさない。
■社内で数十年ぶり、産休への道のり
実は、内外切抜通信社にとって、育休明けの女性社員を迎えるのは約30年ぶりのことだった。
Tさんの妊娠中には、今後、同じように妊娠や出産を経て働き続ける社員が増えることも見込まれたため、体制を整えるためのプロジェクトチームが設けられた。
幸い、妊娠中に大きく体調を崩すことはなかった。しかし「それでも普通の状態とは言いがたかった」。
つわりや低血圧、仕事中の胎動に悩まされたという。
上司と相談し、立ち仕事や力仕事から外れつつ、産休入りする日に向かって仕事量そのものを少しずつ減らし、周囲への引き継ぎを進めた。
前例のない中、どの程度まで周りに配慮を求めればいいかわからず、苦労したこともしばしばあったという。
2013年6月、Tさんは産休に入った。妊娠中の待遇について、Tさんは「自分のケースを一般化しすぎないでほしい」と社員に伝えていた。
そこには、上司や本人の性格・立場など、属人的な要素で、妊娠したスタッフの扱いが決まってはいけないという思いがあった。
「私はチームリーダーだったこともあり、上司や周囲とのコミュニケーションを取りやすかった面がありました」
自分は要望を上司に伝えて、段階的に業務を引き継ぐことができた。
しかし、それを言い出せない人は、周囲から顧みられなくなってしまうのではないか。
反対に、要求すればするほど仕事が減らされるようになれば、周囲に負担がのしかかってしまう。
次に続くであろう女性社員たちや、その上司、チームメンバーを思っての進言だった。
Tさんが産休取得に至るまでの過程は、プロジェクトチームによって詳しく記録され、
上司との定期的な面談を推奨するなど、業務引き継ぎの参考にされることとなった。
内外切抜通信社では、Tさん以来、現在に至るまで3人が産休・育休を取得している。
Tさんにワーキングマザーとして社員やインタビュー読者に伝えたいことを聞くと、
「男性も育児を他人事だと思わないでほしいです」との答えが返ってきた。
「女性向けの雑誌には、仕事と育児の両立術が山ほど載っています。でも、男性誌に育児情報はほとんどないんです」
自身は「さまざまな媒体を読む、この仕事が好きです」と語る。
「子どもを預かってもらって働いているので、一生懸命がんばりたい。これからもこの仕事を続けていきたいです」
Tさんの一日(勤務時間は8:40~16:40)
8:40 出社。メールチェックを行い、新しい注文の確認。週刊誌の発売日は週刊誌のクリッピング。
10:30 雑誌チームのミーティング。リーダーから注意事項が伝えられるほか、
各自発見した見落としがちな掲載記事などを伝え情報共有する。
12:00 クリッピングした記事の点検作業。
12:30 休憩。
13:30 点検作業の続きに入る。
14:30 雑誌のクリッピング。さまざまな雑誌がそれぞれの時期に発刊されるため、
読む順番などは日によってまちまち。ファッション雑誌の発売の重なる月末が繁忙期。
16:40 退社。
17:30 保育園にお迎えへ。
18:00 帰宅。
好きな雑誌は?
公募ガイド。世の中にはこんなにさまざまな懸賞や公募があるのか、と驚かされます。
以前、「クソ上司のひと言」が募集されていたときは笑ってしまいました。
休日の過ごし方は?
家族で動物園や公園に出かけます。3歳になる息子は、鳥と馬がお気に入りのようです。
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written by naigai