最新トレンド、実際に見てきました②

最新ムービージェニックなべ
「わたあめすき焼き」
をレポート

 「飲めるハンバーグ」や「飲めるローストビーフ丼」など、ジューシーさを限界まで極めた肉料理が話題を集めている。お肉の隙間から溢れてくる肉汁を動画に収めれば、美味しく画に映えること間違いなし。前項のクリッピングレポートでも各所に掲載され、弊社のクリッピング調査員もここ何年かの紙面やWEBニュースでよく見かけるようになった人気ジャンルでもある。【レポート:調査員T】

 その中で、ひとつ気になる料理がピックアップされていた。「わたあめすき焼き」。これがいったいどんな風に動画に映える料理なのか、実際に見たことがある社員はいない。そもそも味すら想像がつかない。一瞬ヘンな組み合わせのように感じるが、美味しいと評判だしぜひとも食べてみたい!「肉は熱いうちに食え・・・」あるメンバーがおもむろに言い放った。

 ありがたい格言を得たメンバーの表情が“肉を食べたい人の顔つき”に豹変する。「これは実食するしかない。」夜の会議という時間帯も手伝って、もはやお肉への欲求は止められそうになかった。「今すぐ食べたい!」「肉食べたい!」「肉、わたあめ、私、食べる、おいしい!」と夜更けとともに思考力が落ちてきた編集員たちをなだめ、私は「わたあめすき焼き」発祥といわれるお店に予約を済ませた。

武蔵別邸 巌流島

 銀座駅からほど近い「武蔵別邸 巌流島」へ。A5ランク黒毛和牛の専門店である。銀座のお肉。この響きだけで期待が急激に高まる。

 人気店だけに席の希望は確約できないということながら、幸運にも個室へ案内された。集中して撮影できるぞ!店内にはほんのり甘い香りが漂っている。テーブルはピン照明に照らされていい雰囲気だ。この環境であれば、待ち焦がれたお肉とも真剣に向き合えそうだ・・・。

 まずは飲み物を注文する。どの席からどの角度で動画を撮るべきか、運ばれてきたフローズンビールをモデルにして綿密なシミュレーションを重ねた。

フローズンビール
※アルコールは20歳をすぎてから

 期せずしてフォトジェニックな画が撮れてしまったが、今日の本題はムービージェニックだ。映える動画を収める舞台が整った。

 お通しを味わいながらお肉への意識を高めていると、野菜の詰まった折箱が届く。1箱に1人前ずつ。ネギ、春菊、白菜、豆腐、しらたき、しいたけ、餅が綺麗に盛られている。

 お肉が登場。こちらも1人前ずつ盛り合わせ。さすがにA5ランク黒毛和牛というだけあって色つやが違う。食べ物をキレイに撮影できるアプリを通さなくても良質なお肉であることが十分に伝わるクオリティだ。

 真打登場。鍋にこんもり盛られたわたあめがやって来た。筆者はあくまでファーストインプレッションを大事にしたかったため、余計な情報を仕入れずに今日を待った。思っていたよりも大きい!そして紛うこと無き、あのわたあめだ。

 サイズ的にはバレーボールくらいだろうか。鍋からはみ出ているのが気になる。「あふれてテーブルがビシャビシャにならないかな・・・」。わたあめの行く末に不安を抱きながら、白いベッドにお肉を並べていく。

肉onわたあめ

 わたあめの上のお肉。

 いよいよだ。撮影係りのカメラスタンバイが整ったところで、店員さんがIHコンロに点火。途端にわたあめが湯気を立ててみるみる溶ける。それに合わせてお肉も沈下。「わぁーーーーー溶けた溶けた!!!!!」メンバー全員思わず声が出る。降り始めの雪が地面に消えていくように、わたあめが鍋の底に吸い込まれていく。あっという間に部屋中が甘い香りで満たされた。

 わたあめが溶けた隙間からは、前もって敷かれていたネギが覗き、グツグツ音を立てている。なるほど。溶けたわたあめが割り下と化して香ばしく煮立っていくのだ。鍋の周りへ吹きこぼれることもなく、美しく収束していく様は見事だった。

 火を点けて40秒足らずでムービージェニックタイムは終了。一瞬なので動画を撮る場合はしっかりと準備しておいた方がいいかもしれない。そして後から気付いたポイントだが、星型みたいにお肉の並べ方を工夫すればもっと面白い画が撮れそうだ。ともあれ、無事にムービージェニックなわたあめすき焼きの動画を撮ることに成功した。

実食

 わたあめが溶けきったところで割り下を注ぎ、肉と野菜を投入していく。どうせなら映える写真も納めたいので、配置を考えながら並べてみた。

おいしくいただきました

 今回は、クリッピング結果を元に、わたあめすき焼きを実際に食べに行って検証した。動画アプリを初めて使ったメンバーもいたが、とくに撮影の知識をもっていなくても、簡単な操作で動画映えを撮影することが出来た。

 そして何より、今回の被写体となった「わたあめすき焼き」は撮ってよし、食べてよしのムービージェニック料理と言ってもいいだろう。巷には、カラフルなわたあめや、変わった鍋がどんどん生まれているし、よりムービージェニックさを追求した進化系わたあめ鍋に発展していくかもしれない。今後の動向も気になるところだ。

レポート:調査員T

会社概要

会社名
株式会社 内外切抜通信社http://www.naigaipc.co.jp/
業務内容
各種メディア(新聞、雑誌、WEB、TV、Twitterなど)の情報収集、露出調査、コンテンツ制作、掲載記事の広告価値算出、分析業務
設立
1968年(創業1939年)
従業員数
93名(パート・アルバイトを含む)
代表取締役
近藤義昭
住所
東京都新宿区大久保3-14-4 毎日新聞社早稲田別館
加盟団体
国際切抜通信社連盟(FIBEP)
日本パブリックリレーションズ協会
日本広報学会
日本ABC協会